2022年12月16日金曜日

自転車(穴あきサドル)と特許・実案・意匠の話

 今年は穴あきサドルを調べてみました。

私がロードバイクを買った2006年頃は、穴あきサドルを知らなかったので、いつ頃から存在しているのか確かめるため、特許・実案・意匠を確認してみました。

2004年に、SELLE SMPのサドルが発表されており、すでにこの頃には穴あきサドルは存在していたことが分かりました。それ以前にも実案がいくつか存在しており、穴あきサドルは意外と古い歴史があるようでした。


主として二輪車用サドル 出願日:1980年7月1日

個人の出願でしょうか。

座面が肛門に接触するのを防ぎ、痔を予防します。


自転車用サドル 出願日:1980年10月31日

シマノの出願です。

内股部の冷却、臀部痛み軽減をするものです。


二輪車用健全サドル 出願日:1989年2月27日

股間が圧迫されるのを防ぎます。


乗物用サドル 出願日:2002年2月6日

座面による陰部の圧迫を防ぎます。


自転車のサドル 優先日:2003年2月4日

SELLE SMPと思われる特許発明、座面との圧迫を防ぐための穴あき形状および座面の湾曲形状が特徴です。この特許のお陰で、模倣品が出てきていないと思われます。長年維持されていることから重要特許ではないでしょうか。


意匠も確認しました。

意匠登録1464671

上の写真の意匠です。穴あきとは少し違います。


意匠登録1306517

これもトライアスロンなどで見たことがあります。長年維持されましたが、存続期間

満了しました。穴あきというより先割れでしょうか。


おまけ

Unitary cycle seat support unit

今でも通用する形状ですが、出願が早すぎたのかもしれません。


サドル

穴ではなくくぼみですが、昭和10年出願の実案もどうぞ。


他の皆様の投稿も是非。

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